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もの忘れ(認知症)外来

認知症

「もの忘れ」は誰でも歳を取るとみられる現象です。
「認知症」とは、物忘れのみでなく、物事の決定が出来なくなったり、性格が変わってきたりすることで今までの生活に支障をきたしてしまう状態です。(認知症=物忘れ+生活に支障をきたし始めた状態

軽度認知障害(MCI)の場合、放置していると、年間で約2割の方が認知症に進行すると考えられています。逆に軽度認知障害の段階で適切な治療を行うと、年間2割〜4割の方が正常な状態に戻るとされています。認知症の疑いがあれば、早期に対応することが重要なのです。

以下のような自覚がある場合、お気軽に相談してください。
  • 物や人の名前を、なかなか思い出せなくなった
  • 物をしまった場所がわからなくなったり、置き忘れたりすることが多くなった
  • 物事に対して、やる気が出なくなった
  • 何かを理解したり判断したりすることに時間がかかるようになった
  • 財布やカードなど大事なものを無くすことが多くなった
ご家族から見て、以下のような様子が見られましたらご相談ください
  • 何度も同じことを言ったり、聞いてきたりする
  • 今の時間や自分がいる場所の感覚があやふやなようだ
  • 自宅の近所で道に迷うようことがある
  • 熱心に取り組んでいた趣味などへの興味が薄れてきたようだ
  • 電気の消し忘れや水道の締め忘れなどが目立つようになった
  • 同じ料理ばかり作るようになった
  • 自分で薬の管理ができなくなった
  • 性格が変わったように思える
  • しばしば「財布を盗まれた」などと騒ぐことがある
  • テレビのドラマや映画の内容を理解できなくなった
  • 時によって症状がよくなったり悪くなったりします

アルツハイマー型認知症

脳の中の海馬とよばれる場所は記憶の中枢として知られています。アルツハイマー病では、脳の萎縮(小さくなること)がこの海馬のあたりから始まって拡がっていきます。そのため、症状は記憶の障害(もの忘れ)から始まり、徐々に認知機能全体が低下してきます。

軽度の認知症ではもの忘れに加えて日付がわからなくなり、中等度になると自分のいる場所がわからなくなります。妄想や徘徊などの症状が問題になることもあります。さらに高度(重度)になると家族など親しい人の顔もわからなくなり、最終的には寝たきりになります。

アルツハイマー病では、脳にアミロイドβ蛋白というタンパク質がたまり、さらにタウというタンパク質がたまって、神経細胞が減少し脳が萎縮していきます。アルツハイマー病の診断では、病気の経過や症状の特徴が重要です。

現在のアルツハイマー病の薬は、脳の神経細胞の間の伝達をよくすることによって認知症の症状を改善し病気の進行を遅らせますが、病気そのものの進行を止めることはできません。そのため、根本的な治療効果が期待できる、脳にたまるアミロイドを除去する治療法(レカネマブ、ドナネマブ)が開発され、最近から臨床使用できるようになりました。

抗アミロイドβ抗体薬で治療を受けるには

1.軽度認知障害(MCI)または軽度認知症レベルの早期アルツハイマー病患者さんにのみ適応となっています。
2.認知機能やMRI検査から適用基準に合致していることを確認します。
3.脳内のアミロイドβ蓄積を(PET検査か脳脊髄液検査で)確認します。
4.検査結果を説明し、文書による同意確認をします。
5.2週間に1度(レカネマブ)または、4週間に1度(ドナネマブ)の点滴治療を開始します。

※初回導入できる医療機関は限られており、両毛医療圏では足利赤十字病院、県南医療圏では自治医大病院、独協医大病院、新小山市民病院となっており、治療初回導入~半年間は実施医療機関に通院して頂く必要があります。

※治療導入6ヶ月以降のフォローアップ投与が可能な施設としては、専門医が在籍し適時MRI検査が実施できる施設となっており、当院でも準備を進めているところです。(体制が整い次第、告知させていただきます)

レビー小体型認知症 

レビー小体型認知症はレビー小体という構造物が神経細胞にたまって、認知症などのさまざまな症状を示す病気です。レビー小体型認知症以外に、レビー小体がたまって運動が障害される病気にはパーキンソン病という病気がありますが、レビー小体型認知症では、脳のもっと広い範囲にレビー小体がたまり、多彩な症状がみられます。

病気は認知症の症状が中心ですが、アルツハイマー病のようには、もの忘れ症状が目立たないことがあります。さらに中核的な特徴として、

  1. 認知機能が変動すること(日時によって症状がよくなったり悪くなったりします)、
  2. 幻視(ありありとした具体的な幻視を繰り返します)
  3. パーキンソン症状(動作がゆっくりになります)
  4. 睡眠時の行動の異常(悪夢をみて暴れます)があります。

さらに、自律神経の症状(立ち眩みなど)、うつなどの精神症状などもみられます。

治療では、現時点では、レビー小体そのものを治す、根本的な治療効果がある治療法はありません。認知症症状、パーキンソン症状、睡眠障害など、それぞれの症状を軽減させる治療法を適切に組み合わせて治療します。認知症の症状に対する薬としては、アルツハイマー病でも使われるドネペジルという薬を使用します。

神経内科は脳神経系の総合医のような役割を果たしていますので、レビー小体型認知症でみられるさまざまな症状を的確に把握し、適切に治療します。上にあげたような症状が気になる方は早めに受診されることをお勧めします。

血管性認知症

血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管の病気の結果、認知症になった状態を指します。典型的な場合、脳血管障害が起こるたびに認知機能が階段状に低下していきます。

症状は、脳血管障害の場所や拡がりによって様々ですが、認知症以外に、手足の麻痺、言語の障害、嚥下障害、失禁などを呈している場合があります。また明らかな麻痺はないにもかかわらず、歩行が分回し様になったり、チョコチョコ歩きになってしまったり特徴的な所見がみられます。
頭部MRI検査で、大小さまざまの新旧おり混ざった小脳梗塞や微小出血、大脳新部白質の虚血性変化などを検出します。

治療としては、脳血管障害の発症リスクとなる高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や心臓の病気の管理が大切になります。また脳梗塞に関しては、出血のリスクを考慮しながら抗血栓剤の調整など行い脳梗塞、脳出血の再発を予防することが認知症予防に付かなって行きます。しかし機能改善・維持に有効か薬剤は存在せず、重要なのはリハビリや社会活動への参加による脳を刺激することです。

治療では、高血圧などの脳血管障害の原因をコントロールし、脳梗塞に対して血液をサラサラにする薬を使うなど、脳血管障害の再発を予防します。また、脳血管障害によって起こるさまざまな症状に対して、症状を改善させる薬を使います。アルツハイマー病の薬は血管性認知症に対して保険が適用されませんが、血管性認知症の認知症症状にも有効だというデータがあります。

脳神経内科医は、脳血管障害と認知症の両方に精通しており、血管性認知症を適切に診療します。

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